皇居一般参観コース巡り- 評価コンサルオフィス・ケン/桂健二
コロナ禍のなか、第32回夏季オリンピック東京大会が2021年7月23日に開催されました。1964年(昭和39年)第18回東京オリンピック大会から57年ぶり(2020年から1年延期)の日本でのオリンピック開催ですが、前回の東京オリンピックと比べて心からの溢れる躍動感が感じ取れないのは、コロナ禍であるためだけでしょうか?
それはさておき、皇居一般参観の募集が始まりましたので勤務先の同僚と参加することにしました。猛暑の中の1日、午後のコースに参加、桔梗門に集合、約30名弱の参加人員で宮内庁職員の案内、説明を聞きながら約1時間30分程度歩きました。
窓明館(休み所)、旧枢密院庁舎からスタート、富士見櫓を廻り宮内庁庁舎を過ぎて宮殿を眺めながら、宮殿東庭で一休み、広々とした空地となっており、新年および祝賀式の一般参賀はこの広場で行われています。
皇居長和殿の中央バルコニーは皇族方が祝賀を受けるために並ぶ場所となっていますが、こんなに狭く、低いバルコニーかなと言うイメージでした。
宮殿東庭に続く伏見櫓を臨み、正門鉄橋・二重橋を歩き、いつもとは逆の皇居側から眺める二重橋越しの建ち並ぶ日比谷のビル街が遠望出来て東京の不動産活況が感じられました。
皇居は宮殿等のある吹上御苑と旧江戸城天守台・本丸等のある東御苑三の丸で構成された面積は約115万平方メートルで濠に囲まれ、周囲に大手門、桔梗門、坂下門、正門(二重橋)、半蔵門、乾門、北はね橋門、平川門の八つの門を構える敷地となっています。
市街地形成、土地価格形成における東京都の皇居敷地、大阪市の大阪城公園、名古屋市の名古屋城公園、金沢市の兼六園など、今まであまり重要視されていない?であろう地域分析を踏まえながらの皇居一般参観でした。
さて、昨今、長引くコロナ禍、オリンピック東京大会開催などに紛れたかのように土地売買、利用等規制に関わる法案等が策定されてきています。①災害時におけるハザードマップの策定や②所有者不明土地の活用促進策、特別措置法の改正および③重要土地利用規制法の制定です。これらの法案、行政指導により土地取引が規制される地域の指定が行われると当該地域の土地価格形成に大きな制約が課せられることが予測されます。
詳細は別途のことにしますが、不動産鑑定評価における価格形成要因分析においては、これらの新法案に係るものに該当するかどうかを常に調査することが要求されてきます。
AIでの土地価格分析や商業用不動産における投資効率中心の土地価格分析のほかに鑑定士自らの実査の重要性を再確認致しましょう。
評価コンサルオフィス・ケン
不動産鑑定士 桂 健二
株式会社ビル経営研究所の「週刊ビル経営」より転載(許諾済)
TAGS: 宮殿東庭・桂健二・皇居一般参観・皇居長和殿・評価コンサルオフィス・ケン・重要土地利用規制法 | 2021年8月20日