筆界特定制度-街なか再生へ向けて - 田中不動産鑑定/田中計機
大阪市内の旧来からの商店街の中には、再開発等どころか、一つの建物の建替えすら進まないケースがある。大阪は東京と比較してそもそも都市活力が弱いということもあろうが、「筆界」と「所有権界」が混乱していることも原因の一つである。筆界とは「公法上の境界」ともいわれ、不動産登記の手続きにより決定された一筆の土地の範囲を示す界のことで、所有者の意思では動かせない。一方、所有権界とは土地の所有権の及ぶ範囲の境を意味し、隣接所有者との話し合いで自由に決めることができるため、境界でもめるということが起こる。  … [続きを読む]
2015年7月20日