田中計機
いまNOW
兵庫県の中部に位置する丹波市にて不動産の鑑定業を営んでいる。兵庫県は南は瀬戸内海、北は日本海に面する広大な面積を有する県であるが、今や中北部においても高速道路の整備が進み、神戸市中心部から日本海側まで車で2時間半程度で移動できるようになった。 田舎における高速道路の整備効果としては、都心部への買物や通勤・通学が短時間で可能になることはもとより、農水産物等を都会の市場へ迅速に輸送できること、工場や物流施設の立地促進が図れること、観光客の増加が期待されること等であろう。 近年では、災害時に道… [続きを読む]
2020年3月20日
いまNOW
人口減少時代を迎え、特に地方においては空き家問題が深刻さを増している。一旦田舎を離れた若者は、親が亡くなっても都会での生活を継続し、生まれ育った家は老朽化し空き家になるケースが多く見られる。高齢世帯の病院や施設への入所も一つの契機となっている。 東京、大阪といった利便性に優れた都市圏においては、空き家を処分することは可能であろうが、地方は需要が乏しく簡単には処分できない。長期間放置されることになれば、周辺の居住環境にも悪影響を及ぼす。そこで、地域の居住環境の保全や住民の財産保護等の観点か… [続きを読む]
2017年5月20日
いまNOW
大阪市内の旧来からの商店街の中には、再開発等どころか、一つの建物の建替えすら進まないケースがある。大阪は東京と比較してそもそも都市活力が弱いということもあろうが、「筆界」と「所有権界」が混乱していることも原因の一つである。筆界とは「公法上の境界」ともいわれ、不動産登記の手続きにより決定された一筆の土地の範囲を示す界のことで、所有者の意思では動かせない。一方、所有権界とは土地の所有権の及ぶ範囲の境を意味し、隣接所有者との話し合いで自由に決めることができるため、境界でもめるということが起こる。  … [続きを読む]
2015年7月20日