アソート綜合事務所
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早いもので不動産鑑定に携わるようになって20年余りになる。鑑定評価とは「不動産の経済価値を判定し、これを貨幣額をもって表示する」ことであり、鑑定評価の質を左右する資料収集の重要性は今も昔も変わらない。しかしながら、鑑定作業の方法は随分と変化した。以前は謄本の確認は管轄の法務局に赴き、バインダー式台帳の登記簿を閲覧、公図はマイラーと呼ばれるフィルムを自分でコピーしていた。それが現在ではインターネットの「登記情報提供サービス」を利用して、事務所にいながら全国の不動産の全部事項証明書や公図写等を取得すること… [続きを読む]
2018年4月20日
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東京都区部の地価公示(国土交通省が土地取引の目安として公表する土地価格)業務に従事してから10年が経過し、新たに住宅系用途が主体の外周区を担当することになった。都会のオアシスともいうべき緑が多いことが外周区の特徴の一つであるが、駅に近い閑静な住宅地の中に突然「農地」が出現するなど、高層建物が多い中心区とは異なる癒しの空間を楽しみながら地域を歩き回っている。 こうした中、とある勉強会に参加したところ、講師の先生から「2022年問題を知っていますか?」と投げかけられた際、私の頭の中に外周区の… [続きを読む]
2017年10月20日
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前回述べた如く、市川市の住宅地は「市川地区」「八幡地区」「中山地区」「行徳地区」に分けられる。市川市には文化人も多く在住し、「八幡地区」は永井荷風、「中山地区」は東山魁夷ゆかりの地である。各地区の代表的な平成28年地価公示地は、「市川地区」市川-35(菅野1丁目)331千円/㎡、「八幡地区」市川-34(八幡4丁目)316千円/㎡、「中山地区」市川-11(中山2丁目)213千円/㎡、「行徳地区」市川-33(福栄1丁目)255千円/㎡等が挙げられ、「市川」と「八幡」、「中山」と「行徳」とで拮抗している。 … [続きを読む]
2016年9月20日
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私が長年地価公示業務を担当してきた千葉県市川市。その歴史と地価との関わりについて、2回に分けて述べてみたい。 市川市の歴史は古く、定住性の高い集落が営まれ始めたのは縄文時代。市内各地には縄文時代の貝塚(姥山(うばやま)・向台(むかいだい)・曽谷(そや))が所在し、土器も多く出土している。その後、大化の改新により大和政権のもと下総国府・国分寺が置かれ、現在も「国府台(こうのだい)」の地名として残っている。市川市の現在の住宅地はおおまかに①市川地区②八幡地区③中山地区④行徳地区の4つに分けら… [続きを読む]
2016年8月20日