小河内ダム - 東京都奥多摩町 -
小河内ダムのある奥多摩湖の湖面が冬の日差しに揺れている。
小河内ダムは昭和13年に着工し、戦中の中断期を経て昭和32年に完成した。ダム直下には発電所もあるが、多摩川水系における東京の重要な水がめで、貯水量185百万㎥を誇る。他の水系での水源開発が進んだことで、小河内の位置づけはやや低下したとはいうものの、湖面に映る姿は55年前と変わらないはずだ。
笹子トンネル事故を契機に、老朽インフラの問題がクローズアップされている。高度成長期にはこうしたダムをはじめとする多くのインフラ施設が建設され、その恩恵を受けてきたが、これからは維持管理にも適正なコストを支払わなければならない。
ヒト・モノ全てが「高齢化社会」に突入した時代、年の初めに考えるべきことの一つといえる。